通信制高校や定時制高校のように、
通い方が違っていても「日本の高校」であれば高校無償化の対象になることは、
すでに整理しました。
ではそれ以外に、高校年代の生徒が通う学校
――たとえばインターナショナルスクールや朝鮮学校、特別支援学校は
どう扱われるのでしょうか。
見た目や生徒の年齢が「高校っぽい」からといって、
すべてが同じ制度で支援されるとは限りません。
この記事では、制度上の位置づけに基づいて、次の点を整理します。
🎉この記事でわかること
高等学校就学支援制度の全体像はこちら👇
インターナショナルスクールとは?
学年の考え方|高校年代はどこにあたる?
多くのインターナショナルスクールは、K–12制という学年構成をとっています。
Kindergarten(幼稚園)から
Grade 12 までを一つの学校で教える仕組みです。
このうち、
Grade 10〜12 が日本の 高校1〜3年生に相当する年齢 になります。
また、以下のような国際的な教育課程が採用されていることが一般的です。
- 国際バカロレア(IB)の DP(ディプロマ・プログラム)
- アメリカ式の High School Diploma
- イギリス式の IGCSE や A-Level
年齢や学習内容だけを見ると、「高校相当の教育」であることは確かです。
学校としての位置づけ|なぜ対象外になるのか
ここが一番重要なポイントです。
日本の高校無償化(高等学校等就学支援金制度)は、
学校教育法第1条に定められた「高等学校」を中心に設計されています。
(文部科学省:学校教育法)
一方で、多くのインターナショナルスクールは、
- 学校教育法上の 「各種学校」
- 無認可校
- 外国法人が設置する教育施設
という位置づけになっています。
そのため、年齢が高校生でも、学習内容が高度でも
日本の制度上は「高等学校」とは扱われません。
高校無償化は「日本の高校制度に属しているかどうか」で判断されるため、
インターナショナルスクールは原則として対象外になります。(高等学校等就学支援金制度)
ほかの学校はどう扱われる?
朝鮮学校の場合
朝鮮学校の高級部(高校段階)は、
- 学校教育法上は 各種学校
- 国の高校無償化制度では制度開始当初から対象外
とされています。
これは教育内容だけでなく、学校の運営主体や国との関係性など、
政治・外交的な背景も含めて判断されてきた経緯があります。
そのため、今回の無償化拡充議論でも、
国の制度として対象に含める動きは確認されていません。
ただし、自治体独自の補助制度や民間団体による支援が行われているケースはあります。
つまり、
- 国の無償化制度 → 対象外
- 自治体や別制度 → 支援がある場合もある
という整理になります。
特別支援学校の場合
特別支援学校は扱いが明確です。
特別支援学校(高等部)は、
- 学校教育法第1条に基づく”一条校”
- 文部科学省が所管
- 高等学校に相当する教育課程
として位置づけられています。(文部科学省:特別支援教育)
そのため、
- 現行制度でも高校無償化の対象
- 所得制限の撤廃や支援拡充があれば当然その対象に含まれる
と考えられます。
インターナショナルスクールや朝鮮学校と違い、
制度上で迷う余地はほとんどありません。
まとめ
高校無償化は、「高校生年代が通う学校かどうか」では決まりません。
判断の基準は一貫して、
日本の高校教育制度に含まれているかどうか
です。
- インターナショナルスクール
→ 高校年代でも、制度上は高校ではないため対象外 - 朝鮮学校
→ 国の無償化制度は対象外だが、別の支援がある場合も - 特別支援学校
→ 日本の高校制度に含まれるため対象
「私立高校まで無償化」という言葉だけで判断すると、
あとから「思っていた制度と違った」と感じることがあります。
進路や家計に関わる話だからこそ、
制度の前提を一度整理した上で考えることが大切です。
学校の種類だけでなく、「通う生徒の状況」も支援対象の可否に影響します。
外国籍の生徒や海外在住からの一時帰国の場合、就学支援金は受けられるのでしょうか。
その線引きの基準を整理した記事はこちらです👇







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